割石タイル
割石タイルで自然な風合いと高級感をプラス。壁や床のアクセントに最適

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割石タイルとは?自然の美を活かした建材の魅力
割石タイル(クラッシュタイル)は、天然石や陶磁器、ガラス、貝殻などを砕いた後、タンブリング加工(回転研磨)で角を丸く整えた建材です。通常の角張ったタイルとは異なり、柔らかな曲線と自然な質感が特徴で、床面や壁面、さらにはモザイク壁画にも独特の風合いをもたらします。
不規則な形状と豊かな色彩表現により、個性的なデザイン空間を創出できる注目の建材として、住宅から商業施設まで幅広く採用されています。
割石タイルの主な種類と特徴
特徴と性能:
- 大理石の破片を専用機械でタンブル加工し、エッジを滑らかに研磨
- ほとんどの大理石タイプで加工可能(カラーバリエーション豊富)
- 床面・壁面両方に適用可能で施工の自由度が高い
- 表面の凹凸により優れた防滑性を実現
- 天然素材ならではの高級感と温かみ
- 耐久性に優れ、長期間使用可能
適用シーン:
- 玄関アプローチ:来客を迎える高級感ある空間演出
- 浴室・洗面所:防滑性を活かした安全な水回り
- キッチンバックスプラッシュ:調理エリアのアクセント
- テラス・バルコニー:屋外空間の高級感演出
- リビング床面:ナチュラルで温かみのある居住空間
特徴と性能:
- 色料とガラスを高温(約800〜1000℃)で融合して製造
- エッジを熱処理で滑らかに仕上げ、安全性を確保
- カラーバリエーションが非常に豊富(透明・半透明・不透明)
- 光を反射・透過し、空間に明るさと奥行きをプラス
- 耐水性・耐薬品性に優れる
- 汚れがつきにくく、清掃が容易
適用シーン:
- バスルーム壁面:光の反射で明るく広々とした空間
- プール周辺:耐水性を活かした水辺の装飾
- キッチンバックスプラッシュ:カラフルで清潔感のある調理空間
- アクセントウォール:リビングや寝室の個性的な演出
- 商業施設:店舗のブランドカラーを表現
特徴と性能:
- 手作業で砕いた天然石とは異なる、均一性のある仕上がり
- 焼成により、鋭利な角が生じない安全設計(約1200℃で焼成)
- 陶磁器特有の光沢感と質感
- カラーバリエーションが非常に豊富で、モザイク壁画制作に最適
- メンテナンスが容易で、汚れがつきにくい
- 屋内外両方で使用可能な耐候性
モザイク壁画への応用:
陶器釉面の割石タイルは、その豊富な色彩と均一な厚みから、モザイクアートや壁画制作に特に適しています。小さな破片を組み合わせることで、繊細なグラデーションや複雑なデザインパターンを表現でき、商業施設のロゴマークや住宅のオリジナルアートとして人気があります。
適用シーン:
- モザイク壁画:商業施設のロゴ、店舗の装飾アート
- リビング・ダイニング:アクセントウォールのデザイン
- 玄関ホール:来客を迎えるオリジナルアート
- 外壁装飾:建物のファサードデザイン
- 公共施設:学校や図書館の装飾壁画
特徴と性能:
- 貝殻の端材を有効活用したエコフレンドリー素材
- タンブル加工で滑らかに研磨し、安全性を確保
- 天然の貝殻光沢(真珠光沢・マザーオブパール)が美しい
- 見る角度により色彩が変化する独特の輝き
- ポイント使いに最適な高級素材
- 軽量で施工しやすい
適用シーン:
- 洗面所ミラー周辺:高級感のあるアクセント装飾
- バスルームのニッチ:部分的な贅沢な演出
- キッチンバックスプラッシュの一部:ポイント使いの輝き
- 装飾パネル:リビングや寝室のアートピース
- インテリア小物:鏡のフレーム装飾、小物入れ
割石タイルのメリット
角が丸く加工されているため、転倒時や接触時のケガのリスクを大幅に軽減します。特に小さなお子様やご高齢者、ペットがいるご家庭に適しています。通常のタイルに比べて角が鋭利でないため、素足で歩く場所にも安心して使用できます。
表面の自然な凹凸により、濡れた状態でも滑りにくい特性があります。浴室、洗面所、玄関、テラスなど、水気の多い場所や屋外での使用に最適です。JIS規格のすべり抵抗係数(C.S.R値)でも高い評価を得ています。
タンブル加工により、使い込まれたような温かみのある質感を演出できます。天然素材特有の柔らかな雰囲気が空間に深みを与え、リラックスできる居心地の良い環境を創出します。新築でも「アンティーク感」や「ヴィンテージ感」を表現できるのが魅力です。
一つひとつ形が異なるため、世界に一つだけのオリジナル空間を創出できます。ランダムな配置が個性的な雰囲気を醸し出し、同じ素材を使っても施工者のセンスにより全く異なる表情を生み出します。モザイク壁画としての芸術的表現も可能です。
天然石、ガラス、陶器、貝殻など、素材ごとに異なる色彩表現が可能です。暖色系から寒色系、透明から不透明まで、空間のテーマに合わせた選択ができます。複数の色を組み合わせることで、グラデーション効果やアート作品のような仕上がりも実現できます。
割石タイルのデメリットと対策
デメリット内容:
天然素材を使用し、タンブル加工という手間のかかる工程があるため、通常のタイルより1.5〜2倍程度価格が高くなります。特に貝殻製や特殊な大理石は高額になる傾向があります。
対策方法:
- 全面ではなく、アクセントとして部分的に使用する
- 陶器釉面タイルを選び、コストを抑える
- 複数の見積もりを比較し、適正価格を確認
- DIYで施工することで人件費を削減(小面積の場合)
デメリット内容:
特に天然石の場合、個体差により5〜10mm程度の厚みの違いが生じることがあります。これにより施工の難易度が上がり、熟練した職人が必要になります。
対策方法:
- 施工前に厚みごとに分類し、同じエリアで使用
- 接着剤の厚みで調整する(レベリング技術)
- 下地処理を丁寧に行い、平坦性を確保
- 経験豊富な施工業者に依頼する
デメリット内容:
目地部分に汚れが溜まりやすく、定期的な清掃が必要です。また、天然石の場合は経年により色あせや風化が発生する可能性があります。
対策方法:
- 防汚コーティング(シーラー)を施す
- 目地材に防カビ・防汚性能の高い製品を選ぶ
- 月1回程度の定期清掃を実施
- 高圧洗浄機を活用(屋外の場合)
- 汚れに応じた適切な洗剤を使用
デメリット内容:
不規則な形状のため、パズルのように配置を考える必要があり、施工時間が通常のタイルより長くかかります。デザインセンスも求められます。
対策方法:
- 施工前に仮置きし、配置計画を立てる
- 施工写真や事例を参考にする
- 小さなエリアから始めて経験を積む
- プロの施工業者に相談・依頼する
割石タイルの施工方法
基本的な施工手順
下地準備(下地調整)
- コンクリート面を清掃し、ホコリ、油分、既存の接着剤を完全に除去
- 水平レベルをレーザー水平器で確認し、必要に応じてモルタルで調整
- 下地の乾燥状態を確認(含水率8%以下が理想)
- 下地処理剤(プライマー)を塗布し、接着力を向上
仮配置とデザイン確認
- 実際の施工面で割石タイルを仮置き
- 色のバランス、形の組み合わせを確認
- 必要に応じて石をカットし、調整
- 目地幅(5〜10mm推奨)を決定
- 写真を撮影し、配置を記録
接着材の塗布
- 専用のタイル接着剤(セメント系または樹脂系)を均一に塗布
- くし目ゴテ(6〜10mm目)で模様をつけ、接着面積を増やす
- 一度に塗布する面積は30分以内に施工できる範囲に限定
- 気温や湿度に応じて接着剤の種類を選択
タイルの配置と圧着
- 仮配置した順番に従って割石タイルを設置
- ゴムハンマーで軽く叩き、しっかりと圧着
- レベルゲージで高さを確認しながら調整
- 余分な接着剤をヘラで除去
- 目地部分に接着剤が残らないよう清掃
養生期間
- 24〜48時間の養生期間を確保
- 養生中は上を歩かない、水をかけない
- 直射日光や急激な温度変化を避ける
- 養生シートで保護(屋外の場合)
目地入れ
- 完全硬化後、目地材を専用ゴムヘラで充填
- 目地材は隙間の奥までしっかりと押し込む
- 15〜30分後、湿らせたスポンジで余分な目地材を拭き取る
- タイル表面に目地材の膜が残らないよう丁寧に清掃
- 目地の仕上げにヘラや指で表面を整える
仕上げ洗浄と保護
- 目地材が完全硬化したら(24時間後)、最終清掃を実施
- 必要に応じて酸性洗剤で白華(エフロレッセンス)を除去
- 天然石の場合は防汚コーティング(シーラー)を塗布
- 完全乾燥後、使用開始
施工のポイント
温度管理:施工時の気温は5℃〜35℃が理想です。極端な低温や高温での施工は接着力に影響します。
湿度調整:湿度が高すぎると乾燥が遅れ、低すぎると接着剤が早く固まりすぎます。
プロへの相談:初めての施工や大面積の場合は、専門業者に相談することをおすすめします。










